ブログ

枚方市の土地開発公社の土地の保有額は約53億円で大阪府下で2番目。

私も定期的に取り上げている土地開発公社の塩漬け土地問題。

枚方市の定期監査でも指摘がされていました。

 

 

大阪府下でも土地の保有額が大きいということは把握していませんでした。

 

土地開発公社で土地を保有することの問題

 

もともと、土地の値段が右肩上がりの時代には早く土地を取得しておく方が有利でした。値上がりする前に土地を買っておこうということです。しかし、現在は土地がさほど値上がりしないので先行取得するメリットが昔に比べてありません。

 

また、「〇〇(道路や建物)を作るから土地を土地開発公社で先行取得する」なのですが、

 

結局、予定の〇〇(道路や建物)を長期間作らないままになると、利息が増え続け、土地の値段は安くても利息分プラスされ、トータルでは高い買い物になってしまいます。

また、時間がかかっても道路を作るのであれば買い戻すので、高額であっても百歩譲っていいともいえるのですが、買い戻しをしなければずっと利息が膨らんでいきます。

監査結果報告書での意見

そのままの抜粋になります。(太文字は木村がやっています)

 

土地開発公社を取り巻く環境は、その設立当初に比べて大きく変化してきており、地価が上昇していた時期には、事業に必要な土地を迅速かつ柔軟に取得することができるというメリットが顕著にあった。しかし、本市による買戻しが予定通り進まなかったことにより、支払利息等の累積によって土地開発公社の保有土地のの簿価が増加し、本市による買戻しの際の財政負担も増大することになっている。

この間、土地開発公社の経営の健全化が進められてきたが、土地開発公社が保有する土地には、保有期間が5年を超えている土地(以下「長期保有土地」という。)が依然として多い状況にある。また平成30年度末の土地の保有額も約53億円と大阪府下で2番目に多い状況となっており、保有期間が10年以上となる土地の保有額も全体の80%を超えている。

一方で、長期保有土地に関わる事業については、20年以上にわたって新たな先行取得による買収が行われていないものもあり、長期保有土地の発生には事業の進捗状況が大きくかかわっていることは否めない。

土地開発公社の長期保有土地の解消を図っていくためには、その円滑かつ計画的な買戻しに取り組む必要があることから、資産活用課が事務局となっている枚方市土地開発公社経営健全化対策検討委員会における審議を通じて財政担当部局、事業担当部局とも連携を図りながら、長期保有土地にかかる事業の状況を精査し、事業継続の可否等の判断を含めた事業の見直しを行うなど、長期保有土地の解消を早期に図るよう要望する。

あわせて、土地開発公社による公共事業用地等の取得のメリットが薄れる中で、公共事業用地等の取得方法も含め、今後の土地開発公社のあり方を検討するよう要望する。

 

 

ということで、

 

  • 地価が上昇している時代にはメリットがあった
  • 買戻しが予定通り進まない、土地を取得しても事業化がされないと買戻しの際の負担が増える
  • 保有期間が10年以上の土地が80%を超えている
  • 当初の事業を本当にするのかも含めて考えるべき
  • 地価が上がらない時代においてメリットがない土地開発公社のあり方も検討すべき

 

というような内容です。前段に書いたこととほぼ同じですが・・・。

 

 

 

ちなみに、20年以上保有しており、新規取得がない土地は、

  • 香里ケ丘茄子作線(中振交野線)用地
  • 藤阪ハイツ5号線(長尾春日線)用地
  • 香里ヶ丘茄子作線拡幅用地

 

とのことです。

 

土地開発公社を解散していない理由

ちなみに、監査からは「今後の土地開発公社のあり方を検討するよう要望」と書いているのであれば、解散しないのですか?その理由は何ですか?

 

と質問をいただいたので、解散するのかどうか、そして、その理由を私が考える範囲で書いておきます。

 

解散は現段階では具体的な議論はありません。そのほかの外郭団体についてはあり方の検討などが、新しい行革プランの項目にありますが土地開発公社についてはあり方について検討する、などの記載がありません。市として一切検討していないことはないかもしれませんが、表面化していない状態です。

 

また解散についての記載がない理由は、

解散するにしても、土地開発公社の土地を枚方市が買い戻しをするお金(約53億円)が必要。そして、枚方市はそのお金を用意する予定がない。

 

です。

 

 

 

個別の返事にはお金がないとお伝えしたのですが、厳密に言うと、市の貯金は53億円以上はあるのですが、そこに使う気が今は恐らくないという意味です。

 

個人的には解散も視野に入ると思います。ただ、市としては解散までは現段階では考えていないのではないかと思います。市が53億全額を出すのではなく国の補助金などを活用した方法を考えているのではないかと思います。

一時期は土地開発公社の解散を促進するための補助金・交付金制度もありました。(通称:三セク債)期間限定で今はなくなっています。

 

三セク債とは第三セクター等改革推進債のことで、土地開発公社の解散又は公社が行う業務の一部の廃止をするために発行できた借金の事です。

※発行可能期間は平成21年度から平成25年度までの5年間でした。

 

そういうものが活用できるタイミングを狙っているのではないか、ということです。

 

木村の取り組み

 

土地開発公社の長期保有土地の問題については、私も議会で都度取り上げております。

 

初めて市議会議員に当選した2011年の12月議会で取り上げて、以下のようにそれ以降も質問しています。

 

 

私の中では、道路用地は今後事業化する可能性が高く、それ以外の事業化の可能性が低い土地のあり方を取り上げてまいりました。

 

具体的には、仮称北山社会教育施設用地と中振中央公園用地です。

 

北山社会教育施設用地については、買戻しが決定し、来年度から貸付が決まりました。

仮称北山社会教育施設用地の活用が決定。集会所、まちライブラリーの機能を有する有料老人ホームに。

 

中振中央公園については、一部事業化することは決まっていますが、残りの部分についてはまだ決まっておりません。当初の計画があるものの、計画を決定したタイミングからかなりの時間が経過しており、中振中央公園よりも市としても優先順位が高い事業が目白押しで、実質的には事業が進まない状況です。であれば、土地の買い戻しを早期にした方がいいという提案をしております。

 

監査の意見も踏まえて、引き続き議会でも取り上げていきます。

 

 

参考資料

大阪府内での比較。ちなみに、大阪府内で保有額が一番多いのはお隣の方の市で約82億円です。

都道府県名 公社 a.30年度末保有額計 b.5年以上保有額 b/a(%) c.10年以上保有額 c /a(%)
公有地 土地造成
先行取得
大阪府 泉大津市 2,198 2,198 0 2,198 100 2,198 100
大阪府 高槻市 1,758 1,758 0 784 44.6 784 44.6
大阪府 枚方市 5,291 5,291 0 4,544 85.9 4,299 81.3
大阪府 茨木市 659 659 0 153 23.2 54 8.2
大阪府 泉佐野市 2,712 2,712 0 2,712 100 2,712 100
大阪府 松原市 1,217 1,217 0 798 65.6 798 65.6
大阪府 箕面市 2,816 2,816 0 1,123 39.9 752 26.7
大阪府 柏原市 407 407 0 278 68.3 235 57.7
大阪府 摂津市 0 0 0 0 0 0 0
大阪府 高石市 1,946 1,946 0 1,946 100 1,946 100
大阪府 交野市 8,243 8,243 0 8,243 100 8,205 99.5
大阪府 熊取町 714 714 0 714 100 714 100
大阪府 河南町 109 109 0 50 45.9 0 0

 

 

参考程度に中核市との比較です。中核市の中には枚方市よりも保有額が多い自治体も結構あります。それぞれの事情があると思うのですが、100億円を超えているところはすごいですね。

都道府県名 公社 a.30年度末保有額計 b.5年以上保有額 b/a(%) c.10年以上保有額 c /a(%)
公有地 土地造成
先行取得
北海道 函館市 1,073 1,073 0 1,073 100 1,073 100
青森県 青森市 3,683 3,683 0 3,683 100 3,680 99.9
青森県 八戸市 0 0 0 0 0 0 0
山形県 山形市 3,770 3,770 0 3,746 99.4 3,746 99.4
福島県 いわき市 68 0 68 68 100 68 100
栃木県 宇都宮市 3,425 3,350 75 3,012 87.9 2,421 70.7
群馬県 高崎市 3,753 3,735 18 3,753 100 3,753 100
埼玉県 川越市 8,888 8,888 0 5,730 64.5 4,775 53.7
埼玉県 川口市 8,937 8,937 0 8,937 100 8,937 100
埼玉県 越谷市 9,105 9,105 0 9,105 100 9,105 100
千葉県 柏市 10,170 10,170 0 10,170 100 10,170 100
神奈川県 横須賀市 2,389 528 1,861 2,389 100 2,389 100
富山県 富山市 6,384 6,384 0 6,143 96.2 5,793 90.7
福井県 福井市 0 0 0 0 0 0 0
山梨県 甲府市 0 0 0 0 0 0 0
長野県 長野市 6,289 5,907 382 3,784 60.2 2,772 44.1
岐阜県 岐阜市 1,584 1,584 0 1,324 83.6 1,324 83.6
愛知県 豊橋市 125 111 14 0 0 0 0
愛知県 岡崎市 1,326 1,326 0 0 0 0 0
愛知県 豊田市 4,444 4,444 0 242 5.4 242 5.4
兵庫県 尼崎市 964 964 0 696 72.2 696 72.2
兵庫県 西宮市 11,694 11,694 0 5,368 45.9 5,368 45.9
鳥取県 鳥取市 8,384 1,364 7,020 6,715 80.1 6,715 80.1
島根県 松江市 3,941 1,977 1,964 3,941 100 3,941 100
岡山県 倉敷市 789 789 0 68 8.6 0 0
広島県 呉市 2,587 2,587 0 2,587 100 2,587 100
広島県 福山市 1,257 1,067 190 455 36.2 455 36.2
香川県 高松市 7,219 7,219 0 6,968 96.5 6,851 94.9
愛媛県 松山市 0 0 0 0 0 0 0
福岡県 久留米市 1,513 1,513 0 673 44.5 643 42.5
宮崎県 宮崎市 2,844 2,390 454 455 16 455 16
沖縄県 那覇市 0 0 0 0 0 0 0

 

 

SNSにシェア
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
<次の記事(2020/03/27)
本会議が終了。最終日には新型コロナウイルス関連の補正予算も。
前の記事>(2020/03/25)
まちひとしごと創生総合戦略第2期について。
記事一覧