民間委託やICT化をする際は業務実態に合わせてしっかりとコスト比較をするべき
今日は本会議議案審議の日でした。
窓口業務の最適化の検討をするための審査会を設置するということで、どういう議論をしていくべきなのかについて質疑をいたしました。
- 現行の業務手順を最適化するという話だが、将来を見据えて、ICT化など市役所に来なくてもいい窓口業務についても考えていくべき
- コスト比較をする際は実態に合わせて比較をしていくべき
- 窓口業務のあり方の議論の内容は新庁舎のあり方の議論にも反映していくべき
といった趣旨での議論です。
【質問】
ただいま上程されました、議案123号 附属機関条例の一部改正について伺います。
今回の条例改正では、学識経験者で構成される審査会を設置し、窓口業務等の最適化の検討の支援を行う事業者を選定するとのことです。まず、確認をさせていただくが、この検討は、市長が市政運営方針でも述べられていた、そもそも市民が来庁せずに手続きができる電子申請の導入なども含めた検討を行うものなのか、伺います。
【答弁】
今回の検討については、令和元年5月に策定した「窓口業務等のアウトソーシングに係る考え方」に基づき、検討対象業務の更なる精査・検証を進めるもので、現行の業務手順をベースとして工程の省略やICT導入による事務処理の軽減、複数部署に共通する工程の集約化など、効率的・効果的な事務執行へ向けて、最適化を検討するものです。
議員お示しの電子申請につきましては、今回の調査・検討の要件とはしておりませんが、スマート自治体への転換をめざすうえでも、重要な点であることから行財政改革プラン2020にも課題設定したところであり、先進自治体の事例を踏まえ、並行して検討を行っていくものです。
【質問】
現行の業務手順についての最適化を検討するというお話で、電子申請などについては検討事項ではないとのことですが、このことについては御答弁いただいた通り、並行して検討していただきたいと思います。
現行の業務をベースに効果的効率的な事務執行を目指して検討をしていくということですが、手法としては、ICT化もあると思いますし、場合によっては民間委託も視野に入ってくるかとは思います。民間委託を全否定するつもりはありませんし、私も市の事業の民間委託も推進してきた立場ではあります。
しかしながら、近年、人件費の高騰や消費税増の影響などで、委託導入によるコストメリットを得ることは困難となっているように感じます。また、昨年の12月定例月議会におきましても、ごみ収集体制の委託について効果額について指摘をさせていただきました。指摘内容としては人件費の計算の仕方です。効果額としては正職員1,918人の平均人件費である約795万円をベースに算出しているということでしたが、ごみの収集業務に携わっている方々に適用されている給料表のことを考えると実態とはずれているということです。そのため人件費抑制に係る効果を含めて精緻な検証もするように求めてきたところですが、今回の窓口業務についても非常勤職員や再任用職員、場合によっては臨時職員などの方が携わっている中で、正職員の人件費で効果を算出すると正確な比較ができないと思います。今回は実際に業務に携わっている方々の給与実態に合わせた検討を進めていかれるのかどうかについて、市の見解を伺います。
【答弁】
費用対効果の検証にあたりましては、今回、「アウトソーシング」と「ICT導入」、「直営」のそれぞれの最適な組み合わせを検討するうえで、重要な要素であることから、実態に即したコストの比較も含め、ご指摘の職種等についても考慮して検証を行い、市民サービスの向上、セーフティーネットの確保などの観点も踏まえ、検討を進める必要があると考えております。
【意見要望】
実態に即したコスト比較という答弁でしたので、しっかりと精緻な比較をしていただくことを要望しておきます。
また、1回目のところで伺い、今回の審査会の中では議題外ということですが、今後、別途進めていく電子申請やマイナンバーなどを活用した手続きのあり方の議論をしていく中で、新庁舎のあり方にも反映していっていただきたいと要望しておきます。
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新型コロナウイルス対策として、議会としても、市との情報共有をしたり、適宜議場の喚起を行ったり、審議日程を変更したりなどの対応を取っています。
先述した通り、枚方市内でも感染者が確認されています。
1日も早い回復を祈っております。
今後の経済への影響も気になるところです。