事業系ゴミ手数料、今は7割引き。法の趣旨に則って適正料金に。
決算特別委員会の質疑です。
質問の趣旨
こちらは定番のものです。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法:廃掃法)では、
家庭系ごみは無料(自治体が費用を負担)
事業系ごみは有料(事業者:会社が費用を負担)
という原則があります。
しかし、今は事業系ごみの手数料を実質的に市が負担しています。
ごみ処理費用は約300円のところ、手数料は90円ですので、差額の210円は市が負担(税金から負担、市民の負担)となっております。
これを適正な料金にしていきましょうという話です。
これまで先輩議員の時から幾度となく主張していますが、なかなか適正価格にまでは至りません。
とりあえずに150円にするのが令和4年度中の予定です。
質問の詳細
【質問】
決算概要説明書45ページの「1.塵芥処理手数料」についてお尋ねします。
この塵芥処理手数料うち、一般廃棄物収集運搬許可業者が事業系ごみを搬入する際に必要となる手数料については、これまでも我が会派から早急にごみ処理原価に向けて見直しを進めるよう要望してきたところです。そこで、改めてお聞かせいただきたいと思いますが、まず、はじめに、現在の枚方市の事業系ごみ処理手数料はいくらなのか、また、令和2年度の事業系ごみの搬入量の実績とその金額について、お尋ねします。
【答弁】
現在の枚方市の事業系ごみ処理手数料は10kgあたり90円となっており、令和2年度の一般廃棄物収集運搬許可業者によるごみの搬入量の実績は28,547トン、歳入額は256,925,110円となっています。
【質問】
事業系ごみ処理手数料の現状については、わかりました。ごみを処理するには、清掃工場の定期補修工事など様々な経費が必要になるかと思いますが、10kgあたりのごみを処理するには、いくら経費がかかり、現行の事業系ごみ処理手数料との差はいくらになっているのか、お尋ねします。
【答弁】
ごみの収集経費やごみ減量の啓発経費などを除いた、令和2年度のごみ処理経費は、10kgあたり約299円となっており、現行の10kgあたり90円と比較して、209円の差となっています。
【質問】
現行の事業系ごみ処理手数料と令和2年度のごみ処理経費との差が209円もあるとのことですが、事業系ごみについては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律において、排出者責任がうたわれており、排出事業者からは適正な手数料を徴収することが求められています。そうした中で、平成13年に廃棄物減量等推進審議会から答申があったように、事業系ごみ処理手数料はごみ処理原価を基本とするとの指摘があり、これまで順次手数料の改定が行われてきました。今回は、令和7年度から京田辺市と可燃ごみの広域処理を共同で行うことを目指して、現在、枚方京田辺環境施設組合により整備が進められている状況であり、手数料を改定するにあたっての一つのきっかけとして、早急に見直しを行うべきだと思います。そこで、仮に枚方市の事業系ごみ処理手数料を京田辺市と同じ10kgあたり150円としたときの歳入はどれくらい増えるのか、お尋ねします。
【答弁】
事業系ごみ処理手数料を仮に京田辺市と同じ10kgあたり150円としたときの歳入は、令和2年度の搬入量で積算しますと、約4億2,800万円となり、現行の10kgあたり90円と比較して約1億7,100万円増える計算になります。
【意見要望】
事業系ごみ処理手数料の改定について、現在の行財政改革プラン2020では、時期を少し前倒しし、令和4年度中に条例を改正する予定になっています。これまでから、我が会派が早急に条例改正に向けて検討を進めるよう要望してきた経緯を踏まえると、ある一定評価ができる内容になっています。しかしながら、先ほどの答弁でもありましたように、仮に10kgあたり150円としたときの歳入は約1億7,100万円増えることにもなりますので、法の排出事業者責任の趣旨に基づき、条例改正を早急に行うだけではなく、可燃ごみ広域処理施設の稼働までの早期に事業系ごみ処理手数料を10kgあたり150円に改定できるよう、検討を進めていただきたいと思います。