都構想の結果について | 前枚方市議会議員 木村亮太
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都構想の結果について

11月1日は大阪都構想の住民投票の投開票日でした。

正式名称は、「大阪市を廃止し特別区を設置することについての住民投票」です。

 

それぞれの立場で活動に従事された方々、投開票業務に携わった方々、そして、大阪の未来を考え投票をした方々大変お疲れ様でした。

 

大きな出来事ですので、ブログにメモ程度にまとめておきます。

前回の住民投票の結果についてのブログはコチラです。(旧ブログ)

 

結果

ご存知の通り、前回同様僅差で否決になりました。

賛成675,829(49.37%)

反対692,996(50.63%)

投票率は62.35%

 

前回の結果も僅差、今回も僅差。

賛成:694,844

反対:705,585

投票率は66.83%

 

誤差レベルかもしれませんが、前回よりも若干投票率が下がり、賛成反対の差が広がりました。

 

所管

反対多数になった理由は?

そもそも、賛成49.37%、賛成50.63%と1.3%くらいの差ですので、どっちに転んでもおかしくない結果でした。ので、分析をしてもあまり意味がないのかもしれません。が、報道もされているのも含めて、思い当たる節といえばこのあたりかなというのを書いておきます。

大阪市が廃止されるということがより周知された?

前回の選挙名:大阪市における特別区の設置についての投票

今回の選挙名:大阪市を廃止し特別区を設置することについての住民投票

前回も大阪市を廃止し特別区を設置するものだったのですが、選挙名?には「大阪市を廃止し」というのが入ってませんでした。今回、改めて選挙名に入ったことにより、「大阪市が廃止されるなら反対」という方が増えたのかもしれません。

 

が、NHKの出口調査の結果を見てると、前回賛成だった人は今回も賛成、前回反対だった人は今回も反対、という方がどちらも9割程度だったので、どこまでの影響があるのかわかりません。

 

バーチャル都構想が実現していて必要性を感じなくなった?

橋下さんが2011年11月27日投開票の大阪市長選で市長に当選してからは、入れ替え等もありましたが、大阪市長も、大阪府知事もずっと維新の会の方がなっています。

そのため約9年間は府と市が協力して物事を進めており、府と市が協調していない状態というのを理解できなくなり、「わざわざ制度変えなくてもこのままでいいんじゃないの」と思う方が多かったのかもしれません。

 

反対派の活動量の方が上回った?

この都構想の住民投票については、市長や議員を選ぶ選挙とルールが色々違います。

例えば、

  • ビラの枚数が無制限(⇔枚数制限アリ)
  • 街宣車の数も無制限(⇔台数制限アリ)
  • 投開票日当日も投票締め切りの夜8時まで投票依頼(街宣等)活動が可能(⇔当日は街宣不可)

となってます。

 

ですので、

賛成派が維新・公明の2つの政党、反対派がその他の政党と考えると、仮に1つの政党が1台の街宣車を運行させるとしてもすでに差が出ます。

投開票日の当日も、投票所となっている各小学校の入り口に反対派の方は5-7人はいて、賛成派は人数換算でも1つの小学校に1人いるくらいでした。(鶴見区の場合)

 

維新の議員の方々は一人一人熱心に活動をされておりましたが、組織がある政党の方がそもそもの動員数が多く、この活動量の差もあったのかもしれません。

 

もちろん、支持者・賛同者が多い方がその分活動できる量が多くなるというのは一定理解するのですが、ある程度選挙についてのレギュレーションはあったほうがいいと思うのですがどうでしょうか・・・。

 

抽象的な制度改正は賛同が得られにくい?

菅総理の所信表明演説で、不妊治療の保険適用や、携帯料金の値下げなどにも言及されており、そのことについて。「国家観がない」「ビジョンがない」「大臣レベルの内容が多い」という批判もありましたが、意外と、そういう一つ一つの積み重ねが今国民に求められている事なのかもしれないですね。

維新で言うと、「都構想」というビジョンよりも、塾代助成、給食費無償化、などの市民の生活に直結したものの方がわかりやすく伝わりやすいということなのかもしれません。

 

維新の方向性は賛成だが大阪市廃止までは求めていない?

維新の行政運営、政治姿勢については評価する方が多いという点からも、維新の会自体の存在意義はまだまだあると思います。一方で、目玉政策、維新の会の存在意義とも言われる都構想に関しては反対の方が多く、なかなか解釈が難しいですね。

 

 

選挙の結果を受けて、今後どうなるのか

選挙の結果は選挙の結果として尊重するのは大前提です。しかし、賛成反対が前回に引き続きかなり僅差で、反対多数とはいえ、それにかなり近い数の賛成の方がいるという状態です。なので「大阪都構想は否決されたからこの議論は終わり」となるのでしょうか。

 

前回は、否決になった後、大阪戦略調整会議というのが立ち上がり、そこで、府と市の役割分担などを協議するという話でした。しかし、この大阪戦略調整会議が形骸化し、「結局都構想の方がいいよね」ということで、今回の住民投票につながりました。

今回も、都構想にはならないものの、今後府と市の役割分担や大阪の成長戦略をどうしていくかというのはどこかで議論をしていく必要もあるのかもしれません。

 

最後は有権者が決めるということに全く異論はありませんが、これだけ賛否が分かれる問題というのは本当に難しいですね。

 

 

 

 

 

さて、11月3日はアメリカの大統領選挙です。ビック選挙が続きますね。個人的にはなんだかんだでなんとなくトランプさんが勝つんじゃないかと思っています。

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