「(仮称)子どもを守る条例」の骨子案について | 前枚方市議会議員 木村亮太
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「(仮称)子どもを守る条例」の骨子案について

8月6日に実施された、令和2年度 枚方市社会福祉審議会子ども・子育て専門分科会を傍聴した時の内容です。

 

内容としてはブログタイトルにある通り、「(仮称)子どもを守る条例」の策定に関する議論をやっております。

 

今愛は骨子案が出てきていますので、骨子案について共有いたします。

 

インターン生にまとめてもらう部分をかなり協力していただきました。

 

第1章 総則

◆目的:一人ひとりの子どもが笑顔で健やかに成長できるまち枚方の実現を目指します。
◆基本理念:子ども一人ひとりがの最善の利益を中心においた支援を行うために、様々な知識・情報が共有される¹Society5.0時代の先進技術を効率的に活用し、社会が一体となって、子どもの心身ともに健やかな成長を支えます。

  • 基本理念① 子どもの権利
    ┗一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考慮します。
  • 基本理念② 子育ち
    ┗一人ひとりの子どもが主体的に生きる力を育みます。
  • 基本理念③ 子育て
    ┗一人ひとりの子どもに寄り添い家庭丸ごと応援します。
  • 基本理念④ 機関連携
    ┗医療、保険、福祉、教育分野などの連携を一層推進します。

これらの理念の実現に向けて、子どもの生きる力と個性を育み、子どもを安心して生み育てることができるまちづくりを進めるとともに、一人ひとりの子どもをひとりの人間として、子どもが持つ権利や自由を尊重し、子どもの最善の利益を第一に考慮してまちづくりを進めます。

¹Society5.0・・・サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会で、国が目指すべき未来社会の姿として提唱されている。また、Society5.0で実現する社会は、IoT、ロボット、AI、ビッグデータ等の先進技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、格差なく、多様なニーズにきめ細やかに対応したモノやサービスを提供する。 【内閣府HP より抜粋】

第2章 多様な主体の役割

  • 子どもは様々な体験の中で豊かな人間性を育み、経験を積み重ねる中で、社会的自立を果たします。子どもたちの育ちを見守り支えることを基本として、保護者、地域、学校園等、事業者、市それぞれに、その特性に応じた役割を定めます。

◆保護者の役割

  • 子どもの育ちを支える第一義的な責任があることを自覚し、子どもの最善の利益を考慮しながら子どもの年齢及び成長に応じた養育を行うこと。
  • 子どもが安心して生活することができる家庭環境づくりを行うこと。

◆地域の役割

  • 子どもが安心して生活することができる地域づくりを行うこと。
  • 子どもとともに地域活動を行う等、交流の機会づくりを行うこと。

◆学校園等の役割

  • 年齢及び成長に応じ、子どもが主体的に学び、育つことができるよう支えること。
  • 支援を要する子どもの早期発見及びその支援を行うこと。

◆事業者の役割

  • 子どもの育成に関する活動を主体的に行うこと。
  • 雇用する従業員が仕事と子育てとを両立し、子どもとのかかわりを深めることができるように配慮すること。

◆市の責務

  • 多様な主体性と連携し、子どもに関する切れ目のない試作を推進すること。
  • 多様な主体がそれぞれの役割を果たすことができるよう必要な支援を行うこと。
  • 子どもや大人の関心及び理解を深めるため、この条例の趣旨について広報活動その他必要な措置を講ずること。

第3章 子どもの生きる力の育み

子どもの特性に応じて、調和のとれた一人の人間として、将来に向け自己を確立するために、自ら考え判断する力や、豊かな人間性、健康と体力を備えた生きる力、個性や創造性を発揮する力を家庭、地域、学校園等、事業者、市が相互に連携・協力し、社会全体で育む環境づくりを推進します。

 

また、子ども自身が次の観点を身につけながら主体的に生きる力を育むことができるよう考慮します。

  • 自分の権利が尊重され、自分自身を大切にする心を育む。
  • 悩んだり困ったりしたときは自分の思いを伝えたり相談したりする。
  • 社会(人間関係)の中では他社の権利も尊重されることが大切であり、成長過程において、社会の決まりを守りながら、他者の権利も大切にする心を育む。
  • このよう多様な経験を積み重ねていきながら社会的に自立していく主体性を身に付ける。

第4章 子どもの育ちを見守る体制づくり

スマート自治体への転換が求められる時代にあって、行政各分野、関係機関や地域の様々な社会資源と連携・共有した子どもの情報をデジタル化・集約・活用することで、子どもの課題を早期に発見し、的確に支援を届ける体制を整備します。

◆相談支援体制の充実(基本理念① 一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考慮します。)

多様化・重複化し、さらに深刻さを増すあらゆる子どもの課題について、安心して相談ができるよう、多様な相談チャネルを整備し、相談体制の充実を図ります。

◆子どもの社会参加の促進(基本理念② 一人ひとりの子どもが主体的に生きる力を育みます。)

市の持つ子どもの成長歴・支援歴を活用し、子どもが成人するまで一貫性のある、切れ目のない支援を届けるとともに、子どもの生きる力を培い、社会的自立を育みます。

◆子育て支援の推進(基本理念③ 一人ひとりの子どもに寄り添い過程丸ごと応援します。)

子どもの養育状況全般を過程全体の問題として捉え、子どもが心豊かで健やかに育つよう、地域における子育て家庭に対する支援を推進します。

◆予防的支援の充実(基本理念④ 医療、保険、福祉、教育分野などの連携を一層推進します。)

市は全ての子どもの養育環境全般について継続的な実態把握に努めるとともに、デジタルデータを活用し、一人ひとりの子どもが抱える課題が深刻化することのないよう予防的支援の充実を図ります。

第5章 子どもの育ちを見守る施策の推進

条例の理念を実現していくため、次世代育成支援対策推進法の市町村行動計画(枚方市における子ども・子育て支援事業計画)を基幹計画に位置付け、地域の多様な関連機関、社会資源と連携して、子どもに関する試作を総合的かつ計画的に推進します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

(仮称)枚方市子ども見守りシステム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の条例の目的はこの部分に尽きると私は思っています。

 

箕面市の事例なども参考にしていると思います。

 

箕面市の教育の取り組みはやはりすごい、データ管理して一人一人に向き合っています。

 

 

 

 

 

 

制定のスケジュール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当日出ていた意見の一部

  • 保護者も責務があるというより支える側ではないか。
  • 連携の時にリーダーシップを取るのは市ではないか。
  • 最後の手段として立ち入りをしていくという。保護者の権利を超えて入っていく方法。
  • ぼやっとしてわかりにくい。基本理念④がメイン?絞ったほうがいいのではないか。
  • ソサイエティ5.0?の意味合いは?
  • 1歳6ヶ月健診、3歳健診の時に気づくようにとかも
  • 早期発見、予防のために情報共有するのは市民にも理解が得られやすいのでは。

市の見解

  • 対処療法的にしか動けていないのではないか、事前に情報を集める中で早期対応に活用していきたい。
  • 条例を作ることで強く発信していきたい。
委員の方々の意見はおっしゃる通りだなと思います。

木村の考え。

私の意見はこちらのブログにまとめております。
要点は以下のようにものです。
  • 保護者が育てないとと思うあまり追い詰められる側面もあるので、行政に頼れる環境づくりが大事
  • 情報連携は大事。早期発見・早期予防につながるように。
  • 情報共有の必要性を伝えるべき
  • 部署間連携の強化を。

 

 

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