枚方市駅前再整備(再開発)の最新の状況・スケジュール・事業費など。 | 前枚方市議会議員 木村亮太
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枚方市駅前再整備(再開発)の最新の状況・スケジュール・事業費など。

2020年12月4日に実施された枚方市駅周辺再整備の具体化に向けた検討について。

 

枚方市駅の再開発の最新の状況が報告されました。

市では再整備という言い方をしています。再開発というと厳密に言うと再開発事業の事を指すので再整備という言い方をしていますが、一般的には具体的な定義はさておき再開発とも言えるものだと思います。

 

今回のトピックは財政状況がコロナの影響もあり、非常に厳しいことに、そのため、ステージごとに財政状況を見ながら進めるという方式を取っています。また、駅前再開発を成り立たせるためにさらに行革をして10億円の効果額を出すという財政シミュレーションが出ています。

 

最新の状況について、共有いたします。あくまでも現段階の市の考えであり、議会との合意や、それぞれの地権者と合意が取れていない部分もあります。

    そもそもの駅前再整備・再開発の必要性

    めちゃくちゃざっくりいうと、

    • 駅前の建物が古い
    • 賑わいがなくなってきている。人が集まらない
    • ロータリーが狭い
    • 市役所の庁舎も古くて建て替える必要がある

     

    あたりです。

     

    ステージごとに進める

    ステージごとに財政状況を見ながら進めていくということです。ただ、ステージ1-1からステージ1-3までは実質的には一気通貫でやるのではという指摘も。

    ステージ1-1

    市民会館、公用車駐車場、保健センターの部分で跡地活用。住居・商業施設想定。

    府民センターが③街区に移転。その後は住居想定。

    ステージ1-2

    ⑤街区に新庁舎を整備。

     

    ステージ1-3

    現在の市役所本館・別館が⑤街区に移転し、跡地を緑の空間(広場)や商業・住居などを想定。

    ステージ2

     

    ②街区のロータリーの整備。建物の建て替えなど。

    事業費

     

    総概算事業費は合計781億円

    ③街区が453億円(うち市負担額は75億)

    ②街区が81億円(うち市負担額は41億円)

    ④⑤街区が247億円(うち市負担額は198億円)

    この781億円というのは国からの補助金や事業者・地権者負担金のなどであり、枚方市の負担額は314億円になります。

     

    市の負担額314億円について

    87億円は市の土地を売却することで調達

    43億円は基金(貯金)の取り崩し

    108億円は起債(借金)

    76億円が一般財源(市が都度払うお金)

    財政シミュレーション

     

    コロナの影響で税収が落ちること、コロナ関連の対策費、小中学生への一人一台のタブレット端末の導入を織り込んだ財政シミュレーション。現状の行革プランの効果は見込んでおります。

    駅前再整備については何もやっていない状態でも、100億円あった財政調整基金(いわゆる貯金)が令和13年度には5億円に。実質収支の2桁をキープすることもできません。

     

     

    この状態だとステージⅠ-1までは何とか進めることができますが、それ以上は財政調整基金がなくなり、実質収支も2桁をキープすることはできません。

    ステージⅠ-1まで可能なのは、市の負担額が約28億円程度と再開発の事業の中で言うと少額なのと、市の土地を売るので成り立つということになっています。

     

     

    ということで、現状の行革プランに効果額が記載されていない行革をさらに10億円分やることで、駅前再整備を実施しても数字上は収支がOKになります。

     

     

    といっても、10億円は、駅前再整備を財政シミュレーション成り立たせるために数字をいれているだけ(私の考えだと)ですので、「何を根拠に」「本当に10億円可能か?」「夢の10億円プラン」「マジカルな10億円」などのツッコミが今回の全員協議会でありました。

     

     

     

    スケジュール

    今提出されているのが基本計画(素案)で、2020年3月には市としては基本計画を策定させたいという意向です。

     

    その後のスケジュールは以下を予定しています。あくまでも予定です。

     

     

    庁舎規模

     

    前回は25,000~26,000㎡とされていたものを、25,000㎡に。

     

    財政状況が厳しいというのとデジタル化の進展が見込まれることから、私も含めて「もっとコンパクトにできないのか」という意見がありました。

    イメージ図

     

    現在の南口ロータリーなどがある②街区部分

    左に見えるのがT-SITEです。

     

    ロータリーから④街区(今の市役所やニッペパーク岡東(岡東中央公園))を見たイメージ図

     

    新庁舎部分。

    枚方市の案では⑤街区(現在、大阪府北河内府民センターがある場所)

    先行して進んでいる③街区

    ③街区は民間主導で再開発事業を進めていますが、枚方市も再開発ビルの5階と6階に行政サービスコーナーを作ります。その詳細についても報告がありました。

     

     

     

    フロアレイアウトは以上のようになっております。

     

    コンセプトとしては、

     

    「市駅前の図書館サービスとして課題を抱えている市駅前サービススポットを分館並みのサービスの提供を目指し(仮称)市駅前図書館として拡充することや、枚方市駅市民室サービスセンターで行っている市民窓口機能を拡充すること、それらの機能を複合施設としてのメリットを活かし連携強化を図るため、サンプラザ生涯学習市民センターの機能を拡充し、5階に市街地再開発組合の施設と連携して配置する考え」「6階に保健センターが実施している一部機能やサンプラザ3号館の子どもの育ち見守りセンターなどを集約し各種相談機能の効果的な連携を図るなど、高齢者をはじめ妊娠期から子育て期に至る行政サービスを一体となって提供する拠点を整備することで、枚方市駅周辺の魅力や行政サービスの質、市民の安全性・利便性の向上を図っていく考え」ということです。

     

    個人的には、サンプラザ3号館の耐震化の問題で移転、保健所も駅前再開発のための移転という制約があるため、それらの施設をとりあえず入れただけのような印象を受けます。

     

    順番に再開発をしていくにあたり、一時移転などはやむを得ないと思いますが、本当に駅前に必要なものは何か、という視点で再度考えるタイミングが合ってもいいと思っております。

     

    ちなみに、「図書館スペースは200㎡なので小さいんじゃないか?」という意見が他の議員からありました。

     

     

    ③街区全体のイメージ図は以下のようになっております。

     

    あくまでも現段階のものですが、商業施設、オフィス、ホテル、住居(タワーマンション)などの複合建物が予定されています。

    令和5年に完成予定です。

     

     

     

    終わりに

    かなりのビッグプロジェクトです。まだ、工事が始まるまでの計画策定、合意形成にはどうしても時間がかかり、なかなか動きが表面的には見えない段階ですね。

    先行して進んでいる③街区は令和5年度完了予定ですので年明けから順次工事が始まると思います。

     

    ここはどうなってるの?というご質問や、ご意見もお待ちしております。

     

     

    この市の案に対しての私の質疑は以下にまとめております。

     

    駅前再整備についての質疑。

     

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