小規模保育の卒園後、6割が幼稚園を利用しているということですが、保護者ニーズに応えきれているのか?
6月11日は6月定例月議会初日でした。
私からも議案質疑をいたしました。
議案の概要と問題意識
概要
0-2歳の小規模保育の卒園後の連携施設として3-5歳の小規模保育も認めるというものです。
0-2歳の小規模保育施設は、待機児童対策として、新たに作られた制度です。特に待機児童が多い0-2歳にピンポイントで対応するための施設です。定員最大19人。
3歳以降は保育所や幼稚園に行くことになります。3歳以降は0-2に比べて保育士などの配置基準が変わることもあり待機が少ないので、保育所や幼稚園に行けるということになっています。幼稚園なら3歳から預ければいいので、小規模保育施設に通わせる家庭は本来は保育所のニーズの方が高いと思われます。
3歳以降どこに行くかについては小規模保育施設作る時に受け皿である連携施設を確保しておく必要があります。(諸々の特例はあります)
そして、この度、連携施設として3-5歳の小規模保育施設も認められるようになりました。
ただ、枚方市としては、条例改正するものの、3-5歳の小規模保育施設を開設する予定はないということです。
問題意識
小規模保育は待機児童が多い0-2歳のために作られたものでした。
3歳になったら保育所に入れるようにしておくという前提があったと思います。現状としては幼稚園に行っている方も多くなっています。
幼稚園と保育所とあわせて3歳以降の受け皿があるとはいえ、本来の保護者ニーズに沿ってないのではないか。
今も預かり保育をやっているなどは承知の上で幼稚園に通うことになっている現状を伝えて、保護者ニーズを幼稚園に伝える必要があるのではないか。
という趣旨で質疑をいたしました。
質疑詳細
【質問】
今回の改正で、3歳以上の保育認定子どもを受け入れることができる小規模保育事業を追加するとのことですが、実態として設置する予定はないとお聞きしています。保育園と幼稚園を合わせたら受け皿は確保できているとのことですし、年齢に見合った集団保育をご利用いただく観点から、3歳以上の小規模な施設を新たに設ける必要性が低いことは一定理解しますが、保護者の保育ニーズに応えきれているのかは疑問です。
そこで、2歳までの小規模保育施設等を利用している児童は、卒園後どうされているのかお聞きします。
【答弁】
令和3年4月の実績では、小規模保育施設等を卒園した児童のうち、約4割が保育園、約6割が幼稚園をご利用されています。なお、幼稚園に進まれた方のうち、引き続き就労などの保育要件がある方には、幼稚園の預かり保育をご利用いただいています。
【質問】
小規模保育施設を卒園後、幼稚園を利用される方が約6割もいらっしゃるとのことです。幼稚園の預かり保育が充実し、働く保護者にとっても利用しやすくなったことは間違いありませんが、夏休みなどの長期休暇や、休日行事の振替休みの際に、預け先に困ったという利用者の声も届いています。小規模保育の卒園後については当初から預かり保育を使いながら幼稚園を利用したいという方もいらっしゃるでしょうし、本当は保育園を利用したいという方もいらっしゃると思うのですが、小規模保育施設を卒園する児童に対して、どのような利用調整をしているのかお示しください。
【答弁】
小規模保育施設等の2歳児の保護者には、年に数回、希望する保育施設の待機状況を情報提供し、保護者の意向を聞きながら丁寧な利用調整に努めています。
また、令和4年4月の利用調整から、小規模卒園後の申請について、これまで7点を上限としてきた基礎点を世帯の状況に合わせた10点までの基礎点を適用する方法に改め、より保育の必要性が高い世帯が利用しやすいように見直しを行ったところです。今後も、保護者のニーズにあった保育資源をご案内できるよう、丁寧に対応してまいります。
【意見要望】
令和4年4月から世帯の状況に応じた基礎点で利用調整するとのことですので、 保育の必要性が高い世帯が、3歳児以降も安心して保育園を利用できるようになることに期待したいと思います。しかし、保育園の入所を希望しながら幼稚園を利用することになる方もいらっしゃり、その中でもやはり保育所とは違うということで、お困りの声もあるわけです。もちろん、保育所と幼稚園は違うということや、運営に置ける補助金の支出元や支出の違いなどがあるの承知をしております。しかしながら、幼稚園が小規模保育の卒園児の受け皿となっている現状、こういう現状を鑑みると、幼稚園にこうした保護者のニーズを伝え、預かり保育のさらなる充実を求めていただくことを要望しておきます。