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枚方市教育振興基本計画の見直しについて(不登校のあり方/学校の統廃合/非認知能力の向上)

教育子育て委員協議会での発言です。

枚方市教育振興基本計画の見直しについて私の発言です。

インターン生の池田君にまとめてもらいました。

枚方市の「いま」

急速に進展する少子高齢化やグローバル化、核家族化が進み家族間・地域間コミュニケーションの希薄化による教育力の低下、ICT(情報通信技術)の発達による高度情報化などを要因として、社会情勢が急激に変化し、経済的格差の拡大、いじめや不登校の対応などの教育をめぐる問題が深刻化・複雑化しつつある中、平成18年の教育基本法改正により地方の実情に応じた対応が迫られています。

今回の枚方市教育振興基本計画の見直しは、それら政府からの要請に対応すべく、本市が平成21年度から展開してきた教育振興基本計画に基づく教育行政に関して、教育分野の更なる拡充化・重点化を目指して、中長期的な目標設定を行うと共に基本的な方向性を確認するものです。

簡単に要約すると、枚方市の教育政策に対する取り組みの方向性を見直すということです。

教育を取り巻く現状

現在、枚方市のみならず日本を取り巻く現状として、以下の7項目が挙げられます。

  1. 超スマート社会(society5.0)の到来
  2. 人生100年時代への移行
  3. グローバル化の進展
  4. ICTの活用などによる学力向上への取り組み
  5. 感染症対策を踏まえた新たな生活様式への対応
  6. いじめの防止・早期解決に向けた対応
  7. 不登校児童・生徒への支援

 

枚方市は「目指すべき教育」、「教育目標」、「基本方策」を設定して、上に挙げた7つの現状に取り組んでおります。

 

枚方市の「教育」

枚方市の「目指すべき教育」を踏まえ、「教育目標」を達成するための基本的な方向性となる10の「基本方策」を設定します。

目指すべき教育

  1. 知(確かな学力)、徳(豊かな人間性)、体(健康・体力)の調和のとれた「生きる力」を育み、子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす学校教育を充実させます。
  2. 子どもたちが学ぶ楽しさを感じながら、安全に安心して学校での生活が送れるよう学びのセーフティーネットを構築するとともに、教育環境を充実させます。
  3. 一人ひとりの市民が生きていくために必要な基礎的な知識や技術等について学べる機会の提供や、知の源泉となる図書館の充実、文化・芸術・歴史・スポーツに親しめる環境づくりなど、人とまちを支える社会教育を推進します。

教育目標

「学びあい、つながりあい、一人ひとりの未来をひらく」

基本方策

  1. 確かな学びと自立をはぐくむ教育の充実
  2. 豊かな心と健やかな体を育む教育の充実
  3. 教職員の資質と指導力の向上
  4. 「ともに学び、ともに育つ」教育の充実
  5. 幼児教育の充実
  6. 地域とともにある学校づくりの推進
  7. 学びのセーフティーネットの構築
  8. 学びを支える教育環境の充実
  9. 基礎的な知識・技術の学習機会の提供と図書館の充実
  10. 文化・芸術・歴史・スポーツに親しめる環境づくりの推進

 

質問の趣旨

3つの点について質問しました。

 

1つ目はフリースクールとの連携についてです。以前にも話題にしているのですが、不登校の子供の中でフリースクールに通っている生徒もいます。条件を満たせば学校に行っているのと同じ扱いになります(出席扱い)そういう学校を尼崎市はHP上で紹介していますので、枚方市としても参考にしてはどうかという話です。

 

尼崎は市として教育委員会としてフリースクールを紹介しています。

2つ目は、学校の統廃合についてです。人口減少社会、少子化の時代には避けては通れない問題。

平成29年6月(2017年)の枚方市学校規模等適正化基本方針【改定版】の中には、以下のような記載があります。

中宮北小学校と高陵小学校については統廃合に向けて取り組みを進めていますが、他の市内の学校でも小規模校はほかにもあります。その時に「5年程度を目途に改めて示す」と書いています。当時は5年も先延ばしにするのかと思いましたが、その5年後というのは2022ですので、そろそろ話を進めていかないといけないですよね。そういう趣旨からの質問です。質問は非常にシンプルですが。

 

3つ目は、非認知能力の向上も意識してほしいという話です。

認知能力・・いわゆる学力(英語、数学などのテストでいい点を取ること)

非認知能力・・・協調性、忍耐力、コミュニケーション能力などの社会で必要とされる力

 

 

質問の詳細

不登校やフリースクールについて

【質問】

見直し案の21ページの、基本方策7の「学びのセーフティネットの構築」では、児童・生徒の不登校への対応として、学校への復帰以外の選択肢があることを含め、社会との関わりを取り戻すことができるよう支援を進めることが示されています。

この視点については、新たな「教育機会確保法」の趣旨を踏まえ、不登校の子どもの状況に応じて、フリースクールなどの関係機関を活用するなど、今後、より求められる柔軟な支援の考え方だと思います。また、尼崎市では、認定しているフリースクールを公表するなどの取り組みがなされています。

そこで、このたびの見直し案を見てみると、第2章の教育を取り巻く現状において、「不登校児童・生徒への支援」の項目が挙がっているものの、そうした支援の考え方の記載が少なく、もう少し、現状や動向について示すべきと思いますが、見解をお聞きします。

 

【答弁】

新たな「教育機会確保法」や、文部科学省が示す「不登校児童生徒への支援の在り方」においては、児童・生徒一人ひとりの可能性を伸ばせるよう、本人の希望を尊重した上で、場合によっては、ICTを活用した学習支援のほか、フリースクールなどの関係機関の活用により、社会的自立の支援を行うこととされております。
こうした状況の変化については、注視すべき視点と考えており、引き続き、委員の皆様から、計画見直しの検討を進めてまいります。

 

学校の統廃合について

【質問】

見直し案の22ページの、基本方策8の「学びを支える教育環境の充実」では、「適正な学校規模とする学校配置等の適正化に取り組みます」とあります。

特に、学校統合については、平成29年6月に作成された「枚方市学校規模等適正化基本方針【改訂版】」に基づき、現在、高陵小学校と中宮北小学校の統合に向けて取り組まれていると思いますが、今後、その他の小規模校への対応も含めて、この教育振興基本計画に基づき、どのように取り組まれていく予定なのかお伺いします。

【答弁】

高陵小学校と中宮北小学校の学校統合につきましては、本年2月の文教委員協議会でお示ししたとおり、引き続き、令和4年4月に実現できるよう、保護者や地域と協議を重ねながら取り組んでまいります。

また、その他の小規模校の取り組みにつきましては、この間の状況の変化も含め、今後の児童生徒数の推移を見定めながらその対応について早期に検討し、改めて示してまいります。

【要望】

なかなか取り扱いにくい分野ですが、しっかりと進めていただきたいと要望だけしておきます。

 

非認知能力の向上について

【質問】

見直し案の17ページの、基本方策2の「豊かな心と健やかな体を育む教育の充実」では、上段の課題の表記のところで、「近年、子どものコミュニケーション能力や社会適応能力などの低下が課題となっており、子どもの豊かな人間性や社会性、健やかな体が育まれる環境づくりが求められています」とあります。

子どもたちが、将来、社会を生き抜いていくには、学力の向上だけではなく、いわゆる非認知能力と言われる「自尊心」や「忍耐力」、「協力性」などを高めることが必要だと考えます。

こうした力を身に付けることは非常に重要だと考えますが、この計画において、どのように取り組んでいかれるのかお伺いします。

あわせて、そうした非認知能力についての効果測定も重要だと考えますが、見解をお伺いします。

 

【答弁】

忍耐力やコミュニケーション力、感情のコントロールなどの非認知能力につきましては、これからの未来を開いていく子供達にとって、非常に重要なものであると認識しております。

非認知能力については、就学前からの育成が重要とされており、本計画においては、基本方策5の「幼児教育の充実」の中で、人格形成の基礎を養うため、一人ひとりの望ましい発達を育むことを示しております。そのほか、複数の基本方策において、社会と関わる機会を作るキャリア教育や、道徳的な判断力・実践意欲を育てる道徳教育の推進、文化・スポーツなどの体験活動や自由な遊びの提供などについて記載しており、こうした取り組みにより対応してまいりたいと考えております。

また、効果測定につきましては、例えば、毎年度の「全国学力・学習状況調査」において、自尊心に関する調査を行っており、引き続き、経年変化等の状況把握に努めてまいります。

【意見要望】

非認知能力を向上させるためには、就学前からの教育も重要と言われています。

幼稚園、保育園とも連携してこういう視点も取り入れて行っていただきたいと思います。

 

 

その他、質疑はせずに意見だけ述べた部分

また、社会を生き抜く力というと、例えば、大人になった時に自分の資産を管理・運用していく、金融教育や、有権者教育なども重要だと思いますのでそういう部分についても今後考えて行っていただきたい。

見直し案17ページの、基本方策2の「豊かな心と健やかな体を育む教育の充実」では、「中学校給食の全員給食の実施に向けた検討を進めます」とあります。

教育施策においては、一人一台のタブレット導入や、総合的な放課後対策など、他に財源を活用していかなければならない事業があると思いますし、その中で、引き続き、全員給食の検討を進めるのはいかがなものかと考えます。

今後、進めていくべき事業について、より精査を行いながら、効率的・効果的に施策を進めていただきたいと思います。

 

 

 

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