ひらかたポイント制度のアプリ化について
2020年8月24日から27日にかけ、各種委員協議会が開かれています。
そこで、委員協議会で気になる内容をピックアップしていきます。
今回は「ひらかたポイント制度のアプリ化」について、インターン生の小川さんにまとめてもらったものです。
私が議会で提案していたアプリ化が進みます。
これで普及されていくと良いのですが。。今はまだ広がりが限定的です。議会からは広がりが少ないため厳しい声が寄せられています。
私としては、普及がされ、健康寿命の延伸などの効果を出せるかどうかがポイントだと思っております。それができなければ事業の存廃も判断しなければならない時期がいずれ来ると思います。
政策等の背景・目的及び効果
ひらかたポイント制度は、現在、非接触型ICカードを利用したシステムで運営しています。しかし、このシステムでは、カードの作成やカードの読み取り用業務端末のコスト負担が大きく、カード普及や協力店舗の確保・拡大、また制度魅力向上のマイナス要因になっているのが実情です。
そこで、システム構築・運営業務委託契約期間が残り2年度ある現時点において委託仕様を見直し、委託料の年度別割り振りを変更することで、現在、急速に発展したQRコードを用いたサーバー管理型ポイントシステムへの改修(アプリ化改修)を行い、ひらかたポイント事業活性化の基盤を整えるものです。
内容
(1)ひらかたポイント制度の現況(平成31年1月~令和2年3月)
ひらかたポイント制度は、平成31年1月に制度運用を開始しました。令和2年3月末までの運用実績は、次のとおりです。
【発行カード枚数】約52,400枚。ただし、ポイントの付与・利用の履歴のあるカードは約10,400枚
【協力店舗数】173店*(飲食75・美容9・小売46・その他43)*働きかけた店舗数は約500店
【付与ポイント総額】約495万円(枚方市約427万円・協力店舗等約68万円)
【枚方市による付与ポイントの内訳】
・特定健康診査等健康増進関係 約320万円(75%)
・高齢者運転免許証自主返納促進 約86万円(20%)
・おでかけ推進・その他 約21万円(5%)
【協力店舗による最多ポイント付与実績(令和2年3月)】約12万円(2,879回)
【利用ポイント総額】約49万円(協力店舗使用 約35万・京阪バスポイント交換 約14万円)
【協力店舗における最多ポイント利用実績(令和2年3月)】約11万円(257回)
(2)ひらかたポイント制度の課題
ひらかたポイント制度が抱える課題は、次のとおりです。
- ポイント制度において付与されるポイント総額が予算に比べて少額にとどまり、利用者の保有額も少額であるため利用魅力が高まらないこと
- ICカードを使用するシステムであるため、カード作成費用(242円/枚)*¹や専用業務端末の費用負担(初期費用99,000円。利用料月額3,850円)*²が重いこと
*¹利用可能な状態にする費用を含む(税込価格)
*²カード読み取り機能付きスマートフォン・通信カード等の費用(税込価格) - 現時点では協力店舗に業務用端末の負担を求めていないが、当初計画どおり協力店舗に負担を求めると協力を得ることが困難になると予想されること。また市による肩代わり負担継続も困難なこと。
- ICカードを使用するシステムであるため、協力店舗やポイント付与対象となるイベント運営者によるポイント付与・利用処理作業の効率化が困難なこと。
- サービスポイントへのスマートフォン利用要望の増大、ポイントシステムに関する様々な情報提供の充実等に対応する必要があること。
(3)ひらかたポイント制度の改善に向けた取り組み
令和元年度末までの状況を踏まえ、ひらかたポイント制度の事業効果を高めるために、次の取り組みを進める考えです。
■システム構築・運営業務委託契約期間内(令和3年度末まで)の取り組み
- 枚方市による積極的なポイント付与による事業効果の向上
- 高齢者のICT利用に関するアンケート調査協力のよるポイント付与
- ウォーキングアプリ事業の開始
- ポイント付与事業の拡大(対象世代の拡大・対象事業領域の拡大)等
- ポイント付与者の拡大
- (例)協力店舗、来場(来店)ポイント型協力事業者等の拡大 等
- 協力店舗の業態・店舗数等の拡大によるポイント利用先の魅力向上
- 委託仕様の見直し・委託料の年度別割り振りの変更によるアプリ化改修の実施
■令和4年度以降の展開
令和3年度における事業実績やポイント事業をめぐる社会状況を踏まえ、①枚方市ポイント事業の効率的運営による継続発展、②キャッシュレス決済の拡大・スマート行政構築の取り組みと連携した民間サービスポイント事業への統合といった選択肢について、比較検討することとします。
(4)ひらかたポイント制度のアプリ化*について
*アプリ化とは…「ポイント処理はICカードを使用した処理。情報提供等はWebや紙媒体」という現行システムを、「利用者のスマホにダウンロードされたアプリにより処理・提供するシステム」に変更すること
①アプリ化の概要
②アプリ化のメリット
・QRコードを使用したアプリ化システムでは、利用者・協力店舗自身のスマホ利用を原則とします。QRコードはICカードに比べて作成が低コストで、また、スマホ等に搭載されたカメラ機能で読み取り処理が可能なため、システムの効率的な運用、協力店舗の拡大・負担軽減を可能にします。なお、スマホを持っていない方のためにQR印字カードを併用します。
・スマホにダウンロードされたアプリによりポイント情報や協力店舗状況等を提供できるようになるので、ポイント制度利用者の利便性を向上させることができます。また、市が提供する様々なアプリ型行政サービスとの連携を強化できることができます。
③アプリ化改修の判断について
現時点で事業開始時におけるシステム仕様を変更し、アプリ化改修を行うことが必要と判断した主な理由は、次のとおりです。
・委託契約期間を2年度残す現時点であれば、契約期間内の支出予定経費の振り替えにより、必要経費をまかなえること
・高齢者のICT利用に関するアンケート調査への協力者に対するひらかたポイントの付与に伴う多数の新規カード発行において、システム変更への対応(ICカードへのQRシールの貼付)を並行させることができること
④アプリ化に向けて必要な作業
【システム運営事業者】
新システムの開発・システム移行、協力店舗に対するシステム変更の周知・対応体制構築、ポイント制度利用者に対するシステム変更の周知・対応
【協力店舗】
新システムへの対応体制の準備
【利用者】ひらかたポイントアプリのダウンロード(アプリ利用者)・QR印字カードへの切替(アプリ非利用者)
実施時期等
令和2年8月:都市経営会議、委員会協議会
9月:9月議会(補正予算審議)、システム改修開始、協力店舗へのシステム変更の事前周知・協力要請
10月~:QRシール付きICカード発行開始
令和3年1月~: 新システムへの移行準備、広報ひらかた1月号でアプリ化切替を周知
4月~:新システムへの完全移行
事業費・財源及びコスト
〈事業費〉15,268千円 支出内訳 アプリ化にかかる委託料(契約総額変更なし)
〈財源〉一般財源15,268千円 9月補正予算に計上予定
インターン生@小川の感想
この、ひらかたポイント制度のアプリ化についての協議を傍聴させていただきました。
ひらかたポイント制度の利用者の割合は、60歳以上の方が62%を占めており、また本市もご高齢者に重きを置いているようです。
その中でアプリ化を進めるには、スマートフォンの保持や操作方法の面で、少し困難な点も見られると思いましたが、実際のカードも利用できるというところが素敵だと思いました。
協力店舗の一覧を確認すると、若年層が好きなファミレスやお寿司屋さんがありました。
しかし、それがあまり知られておらず、実際枚方市民の私もこの件に関わるまで知りませんでした。
現在は、高い年齢層での利用者が多いですが、もっと若い世代の利用者も増やす傾向を視野に入れてみては如何かと思います。
周知、協力店舗の増加が必要だと考えます。