平成30年度決算速報値を見て。 | 前枚方市議会議員 木村亮太
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平成30年度決算速報値を見て。

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この記事はインターン生による
活動報告です。

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書いております。

ただいま試行中です。
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こんにちは。インターン生の福井です。今回は平成30年度の枚方市の決算速報値から、枚方市が抱える問題を考えてみます。私が気になったポイントは、地方財政における国や府の支援病院経営について、高齢化が及ぼす地方財政への影響です。下に細かく書いていきます。

 

 

 

①決算の推移

平成30年度の普通会計の決算状況を見ると、実質収支額は約16億円の黒字ですが、単年度収支は赤字となっています。これは大阪北部地震などの災害関連経費によるものであります。また、黒字ではありますがその中には地方債借入額も含まれています

 

 

地方債借入額は政府系の銀行などから地方政治のための資金を借りたものですが、これは29年度と比べ増加しています。

 

※また地方債の中の「臨時財政対策債」について。これは臨時的にお金が足りないので対策するための借金(債)という名前なのですが、臨時的な期間とはどれくらいだと思いますか?当初は平成13~15年の3年間だけの臨時的措置の予定でしたが、それ以降も財源が不足しているため、今年度も発行しております。臨時の期間が15年以上続いています。

 

②厳しい病院会計

企業会計を見ると、病院事業会計だけ純利益が3000万円の赤字となっています。このことから現在病院は純利益だけでは賄えないということが分かります。しかし29年度と比べると赤字額は減少しています。このことについて、自分は病院の利用者が増加したためであると考えます。病院利用の増加には予防接種の普及や高齢者の病院利用の増加など、プラスとマイナスどちらの理由も考えられます。

 

※昨年度は9.67億円の赤字でしたので、今年は赤字といえど赤字額が減っているという見方もあります。

 

③歳入について

歳入は政策の財源となるお金のことです。内訳を見ると、市税が増えていることが分かりますが、それ以上に地方消費税交付金や国庫支出金、府支出金が増加傾向にあることが伺えます。このことから、市の財源だけでは政策を賄えないということが考えられます。臨時福祉給付金が含まれている平成26年度から29年度までの国庫支出金より、それが含まれないはずの平成30年度の国庫支出金が高いことからもそれが伺えます。これに関して私は、地方を動かすには大きなお金が必要なこと、自分ももっと地元の財政を考えるべきなのかもしれないということを感じました。

 

 

 

市税の中身にも注目してみると、平成30年度は法人市民税以外は軒並み伸び率がマイナスです。 これは、枚方市に住む人の減少が原因だと考えられます。如何にして長く住んでもらうか、また如何に転入者を増やすか、この2つを考える必要があると感じました。

 

④歳出について

 

 

政策や市民サービスのために使ったお金を示す歳出を見てみました。中でもピックアップしたことが、扶助費繰出金です。

 

 

扶助費。

扶助費の内訳を見ると、社会福祉費と児童福祉費が年々増加していることが分かります。児童福祉費の増加は待機児童対策のための歳出もありプラスの増加と言えますが、問題は社会福祉費です。社会福祉費の増加は高齢者の増加と結びつけて考えられます。

 

 

繰り出し金

繰出金を見ても、介護保険、後期高齢者医療への繰り出し金が年々増加しています。この2つの資料から、枚方市における介護を必要とする高齢者の増加が考えられます。私は高齢化が地方財政にも影響を及ぼしていることに少し驚きを感じました。そして、健康寿命を伸ばす政策によって介護による財政負担を減らせるのではないかと思いました。

⑤まとめ

今回の決算速報値を見て、地方財政には自分が思っていた以上に国や外部の支援が入っていること、ニュースなどで見る病院や高齢化の問題が身近に存在していたこと、そんな中で地元の人々を支えるため議員さんや職員さんが頑張っていることを知ることができました。これからは自分の地元の財政がどうなっているかを考えることも大事になると思います。今回実感したことを周りの友達にも伝えていきたいです。それによってもっと沢山の人に地元の財政を考えてほしいです。

 

 

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枚方市議会議員
木村 亮太
民間企業を経て2011年より枚方市議会議員。政治スタンスは未来に責任を持った政治。主な政策は行財政改革、人事給与制度改革、教育子育ての充実、持続可能な社会保障制度改革、ICTを活用したまちづくり。
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