令和3年第1回枚方寝屋川消防組合議会
今日は枚方寝屋川消防組合議会の定例会がありました。
枚方市は消防(救急や消火活動)を単独ではなく、寝屋川と一緒にやっております。ですので、枚方寝屋川消防組合という枚方市とは別の役所組織と枚方寝屋川消防組合議会という枚方市議会とは別の議会があります。一部事務組合という形式です。一組(いちくみ)と省略されることが多いです。
枚方寝屋川消防組合の職員は、直接採用されている方がほとんどで一部枚方市や寝屋川市と兼任している方がいます。お金は枚方市寝屋川市がそれぞれ出しあっています。枚方市は約44億円、寝屋川市は約28億円です。枚方寝屋川消防組合議会のメンバーは枚方市議会、寝屋川市議会から兼任で何人かが選ばれています。
と前置きが長くなりましたが、内容としては、職員の給与制度(給料表、特殊勤務手当、ボーナスの月数の変更)の変更、令和2年度(今年度)の補正予算、令和3年度(来年度)の予算審議、一般質問などでした。
議案はすべて原案可決されました。
一般質問の内容については、私のメモをアップしておきます。
若手職員の退職について
30歳未満の職員が過去5年で何人が離職しているか?
過去五年で14人。他の消防と同程度。家庭の事情、給与面などが理由。
転職先は他の消防や他市役所、民間企業など。
10年間で165人採用して14人離職。10%程度ともいえる。
もっと働きやすい環境を。
住宅用火災警報器の普及啓発について
枚方市の住宅用火災警報器の設置率は大阪府平均よりも低い。
火災件数や死者が発生した家には住宅用火災警報器が設置されていたか⇒家屋の損傷が激しいので断定はできないが設置していなかった可能性が高い
設置の義務化から10年経っているので電池交換も必要
高齢者や低所得者が設置するときの補助も必要ではないか。
住宅用火災警報器については説明動画もあります↓
消防の広域化について
一部事務組合方式と、事務委託方式のそれぞれのメリットデメリットは?
一部事務組合方式の場合の費用負担は?現行の方式で計算すると、負担比率、負担額は以下の通り。
枚 方:52.78%:42億(現状より-1.1億)
寝屋川:33.26%:27億(現状より-1.2億)
交 野:13.94%:10億(現状より+2億)
事務委託方式は個別の項目ごとになるので費用の算出ができていない。
消防の広域化については以下の検討結果の報告書(概要)もセットでご覧ください。
一言で言うと、枚方寝屋川の方にはメリットは大きくないという結論で引き続き検討。
金銭的には若干負担が減りますが、今の枚方市や寝屋川市にある消防署から交野にも出動していくなどがあり、消防力の強化という点ではあまりメリットがない。
ざっくりイメージですが、交野市は消防署が1つだけなので消防署で同心円状的に出動する範囲が決まるとしたら、枚方や寝屋川の市境の消防署から交野市内にも出動することになります。消防署がこれ以上増えることが無ければ。
交野にとっても今単独で実施している消防よりも約2億円の予算が増え、指揮系統的に主導権がなくなるという話。
ただ、国全体、府全体で言うと広域化に向けて議論を進めていくべしという方向性にはなっています。
消防という事業単位ではありますが、ある意味市町村合併と一緒です。双方にとってメリットばっかりであればいいですが、デメリットがある方も出てくるもので、細かい事務レベルの協議を重ねていても話はなかなか進まないんじゃないかという印象です。
広い視点で見て、市単位では枚方寝屋川はあまりメリットがなくても、北河内という視点、大阪府の消防という視点で一緒になれるかどうか。
または、交野の消防が今以上に単独では立ちいかない状況になるか、国や府が間を取り持ってくれるか(踏み込んだ言い方をすると差額を補てんしてくれるかどうか)
議会が終わり、昼ごはんを食べた後は午後はとある施設を視察させていただきました。
同行いただいた皆様ありがとうございます。