育児疲れからリフレッシュしたいのであれば一時預かりを利用すればいいのではと思うのですが、なかなか利用できない状態になっている件。 | 前枚方市議会議員 木村亮太
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育児疲れからリフレッシュしたいのであれば一時預かりを利用すればいいのではと思うのですが、なかなか利用できない状態になっている件。

子育て世代はリフレッシュできない問題から深堀していっている件、続きの記事です。

 

こちらもあわせてご覧ください。

子育てはリフレッシュできないという問題。

 

0-5歳の子どもを持つ親は時間的負担が大きい現状

就学前児童(0-5歳の子供)を持つ親は、時間的負担が大きく、リフレッシュもできないという話です。

 

こちらの表は以前の記事にも掲載していますが、一番の悩みが「時間」次に、「お金」となります。子どもが小学校に通い始めると、「時間」と「お金」の順番が逆転します。

 

ちなみに、緑の方が最新(H30)のアンケート結果で、グレーが前回(H25)のアンケート結果です。

子育ての悩みの「時間」「お金」ともに前回よりも0.3%だけは下がってるものの、ほぼ変わらずで大きい視点で見ると市の政策によって時間的経済的負担が軽減できているとは言い難いですね。率が上がってる「身体の疲れ」よりはいいですが。。

 

 

前回(H26年2月)の結果はコチラ

今回の結果(令和2年3月に策定した第2期計画)はこちらから引用してます。(P43)

 

子育て支援拠点・一時預かりのニーズは非常に高い

そして、以下のグラフは今回の第2期の子ども子育ての計画でなく、前回の第1期計画のものですが、

子育てを楽しいと思う方にとっても、子育てが楽しいと辛いが一緒くらいと思う方にとっても、子育て支援拠点、一時預かりなどはトップクラスにニーズの高いものです。

 

「子育てを楽しいと感じることの方が多い」保護者にとって

有効な施策では、安全な遊び場(42.4%)、仕事と家庭が両立できる労働環境(42.1%)、保育サービス(39.6%)についで、4番目(39.5%)。トップの遊び場とも3%も違わないですね。

 

 

「楽しいのとつらいのが同じくらい」「つらい方が多い」の保護者にとって

子育て支援拠点・一時預かりが43.8%でトップになります。

 

余談ですが子育て楽しいと思う人は減ってます・・。

ちなみに話それますが、5年間で「子育てを楽しい」と思う人の割合は減り、一方で「楽しいのとつらいのが同じくらい」の割合が増えています。

就学全児童の方でも、

小学校の子どもの保護者でも。

 

考えさせられますね。

暮らし向き別にみると生活にゆとりがあるほど、子育てが楽しいと感じる割合が上がり明日ね。(「大変ゆとりがある」の方についてははN数が少ないのでおいておきます)

 

少し話がそれましたが、子育てが楽しいと思っている方にとっても、楽しいのとつらいのが一緒くらいの人にとっても、地域子育て支援拠点・一時預かりはニーズの高い事業です。

 

しかし、一時預かりの施設は空いている。

しかしながら、今枚方市としては、「一時預かりをやっていても利用がないから一部を待機児童対策に充てる」という事業を実施しようとしております。この件についての詳細は以下の記事をご覧ください。

待機児童、定義が変わるなら納得感を。一時預かりは本当に使いたい人が使えている?

この事業自体を否定するつもりはありません、枠が開いているのであれば有効活用すべきです。

 

 

一時預かり本当に使いたい人が使えているのか?

ただ、本当は使いたい人はいるけど使えていないというのが実情では?と思っております。

 

  • 一時預かり事業の認知度は82.4%
  • 利用希望は47.0%
  • 利用度は18.7%

元データこちら(P50)です。

だいたいの人(8割の人)は知ってて半分くらいの人は使いたいと思ってるけどそのうちの半分の人も使っていない状態です。

 

知ってて預けたいなら預けてしまえばいいのに、と思うのですが、何がハードルになってるのでしょうか?担当課に聞いたところ使っていない理由の深堀はできていないということでした。

 

仮説としては、場所?空気感・心理的ハードル?料金?手続きが面倒?

 

場所について

枚方市で一時預かりを実施している施設は市内で12施設です。1中学校区に1つあるかないかくらいですね。

実施園一覧はこちらから

 

空気感・心理的ハードルについて

保護者が子どもを預けるなんてけしからん、育児放棄だ、と言われそうで預けられないのでしょうか。

また、我が子を保育士という専門家とはいえ見知らぬ人に預けて子どもがなじむのだろうか、という不安もあるのでしょうか。

 

料金について

枚方市の場合、1日3000円、半日2000円です。金額的なハードルがあるのでしょうか。他市も調べていますが、細かい違いはあれど

 

手続きについて

枚方市の場合、

利用には、事前に登録の手続きが必要です。各施設が大事なお子さんを預かるにあたっては、お子さんの成長・健康状態、自宅での様子等をお伺いします。登録・申し込みについては、下記の保育園に直接、行ってください。

となっており、事前登録が必要です。これが面倒だと思う方が多いのでしょうか。

 

 

まとめ

 

「子育てなんて時間もお金もかかるもの」というのはおっしゃる通りだと思いますが、「だから我慢して頑張って育ててね」だと、ますます子どもを育てようという気がなくなり、少子化は進むんじゃないでしょうか?

 

ということで、一時預かりがしやすいためにどうしたらいいかさらに考えていきます。一時預かりはあくまでも手段なのでそれ以外でもいいやり方があれば一時預かりのみに拘るつもりはありません。

 

他にもファミサポもあります

類似事業といっていいのかはわかりませんが、ファミリーサポートセンターという事業もあります。

 

育児の援助が必要な子育て家庭と、援助できる人を結ぶ有償ボランティアの会員組織で、リフレッシュのために子どもを預けるのもOKです。

 

ファミサポと一時預かりとを比較すると

ファミサポは専門家ではない、一時預かりは保育士

提供会員(援助してくれる方)は必ずしも保育資格を持っているわけではありません。市独自の講習は受けています。一方で一時預かりは保育所で実施しているもので保育士が対応してくれます。

ファミサポの方が高い

また、仮に1日預かると一時預かりよりも高額になります。平日でも1時間800円ですので、仮に4時間で3200円、5時間で4000円と、一時預かりの1日3000円を超えます。

ファミサポの方が1対1、一時預かりは複数預かり

ファミサポは提供会員の家に預かってもらうので他の子どもはいません。一時預かりの場合、保育施設なので同じ日に他の子がいることもあります。良し悪しはあると思いますが、集団生活とか親同士のつながりとかをメリットと考える方からするとファミサポはつながりが持てないです。

ファミサポの提供場所の方が多い

枚方市の場合、提供会員(子どもを援助してくれる方)が330人。

一時預かり保育施設は12か所なので、圧倒的な差がありますし、ファミサポなら徒歩圏内で預けることも可能かもしれません。

 

一時預かりの方がニーズは高そうです

それぞれメリットデメリットはあると思いますが、枚方市のこれまでの調査によると、保育所や地域子育て支援拠点などでの預かりの方がニーズは高そうです。

 

ニーズ調査からは以下のようになっております。

 

子どもを預ける場合の望ましい支援サービスは?

という質問に対して、

  • 保育所など大規模施設88%
  • 地域子育て支援拠点などの小規模施設39%
  • ファミサポ7%
  • 民間事業者6% (複数選択)

と、一時預かりにおいては、ファミサポのニーズはあまり高くないようです・・・。

city.hirakata.osaka.jp/cmsfiles/conte P27-28 ニーズ調査より。

 

枚方市はファミサポが無料体験できます。

 

ちなみに、枚方市の場合は、2歳未満対象でファミサポが5時間分無料で使えるのですがご存知でしょうか??最大4500円分です。

 

枚方市ファミリーサポートセンター「無料体験事業」 | 枚方市ホームページ

年間無料体験クーポン利用者が約300人ということです。

毎年2500人くらいの出生がありますので、利用者は1割弱ということになります。無料ですので、もう少し使う人がいてもいいのではと思います。

 

他市の心理的ハードルを下げる取り組み

利用者のお声

お隣の寝屋川市については 一時預かりの利用者の声を公開しています。預ける時の精神的なハードルが少し下がっていいんじゃないかと思うのですがいかがでしょうか?

 

 

専業主婦でもOK

また専業主婦でも預けて良い旨をQA方式で公開しています。もちろん枚方市も専業主婦でもOKです。なんとなく「働いてないのに預けてもいいのか」って思いそうですよね。

 

 

 

 

 

 

こちらもあわせてご覧ください。

子育てはリフレッシュできないという問題。

 

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