高崎市「小1の壁」解消の取組と運用の課題 | 前枚方市議会議員 木村亮太
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高崎市「小1の壁」解消の取組と運用の課題

注目している「小1の壁」解消の取組ですが、今年度より実施した高崎市では問題になっているという報道がありました。

詳細は下記よりご覧ください。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3c95394e0ad9fa7579f1ee7c04f100907e7dad37?page=2

 

要点をまとめると以下となります。


高崎市「7時開門事業」の現状と課題

1. 事業の概要

高崎市は、保育園と小学校の受け入れ時間の差によって生じる「朝の小1の壁」を解消するため、以下の事業を開始しました。

  • 内容: 市内全58校の市立小学校において、校門の開門時間を午前7時に前倒しする。
  • 運用方法: 校務員が午前7時に開門を担当する。
  • 行政の定義: 本事業は「預かり事業」ではなく、あくまで「校門を開けること(開門)」と定義されており、新たな人員配置や制度設計は不要とされています。

2. 現場の調査結果

全群馬教職員組合が実施したアンケートでは、現場の教職員から以下のような反応が示されています。

  • 賛否の結果: 2回目に行われた賛否を問う調査では、反対が1,236人に対し、賛成は11人という結果でした。
    ※1回目の調査ではアンケート内容の詳細は不明ですが、回答667件のうち、反対が640件
  • 主な懸念点:
    • 開門から教員の勤務開始(午前8時15分)までの間の児童の安全確保。
    • トラブル発生時の責任の所在が不明確である点。
    • 教員の実質的な負担増(勤務時間外の対応の常態化)への懸念。

3. 教職員による市への働きかけ

教職員組合などは、事業の進め方や体制について、市や教育委員会に対して以下の活動や提案を行っています。

  • 撤回の要求と交渉: 市教育委員会および市長に対し、事業撤回を求める要求書を提出しました。また、昨年10月には市教委との交渉を実施しています。
  • 4つのプロセスの提示: 事業の実施にあたり、少なくとも以下の4点が必要であると主張しています。
    1. 保護者の実態に即した「ニーズ調査」
    2. 学校現場との十分な「議論」
    3. 安全を担保するための「制度設計」
    4. 適切な「人員配置」
  • 対話の要求: 市長との懇談も求めていますが、現時点では実現に至っていないとされています。

4. 現在発生している課題と状況

事業の決定・開始に伴い、以下のような影響が報告されています。

  • 人員の不足: 安全配慮などの責任を負いきれないとして、校務員の退職者が相次いでおり、市教委が欠員を募集する事態となっています。
  • 採用への波及: 現場の状況への不安から、教員採用試験合格者の辞退も出ていると指摘されています。

 

国(文部科学省)の対応:

文科省は市教委に対し、児童の安全確保と、関係者が安心できる適切な体制の検討を求めているとのことです。


 

 

 

保護者からのニーズは一定あるでしょうし、実施していくべきだと思いますが、運用においてはこういう課題は出てくるので、現場との対話も必要ですね。

 

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